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あやうく幻になるとこだったパンのレシピ

今日はレシピの紹介に、ちょっと小話をさせて下さい。
うちの夫は一人っ子なんですが、代々一人息子家系に加え義母の弟と妹にも子供
がいないので、従兄すらいない家庭で育ちました。
そんな夫の両親宅のお向かいに、男の子3人女の子3人の6人きょうだいの一家が
夫が6歳の頃引っ越してきたんです。夫はその家の、一つ年下の次男(当時5歳)と
仲良くなり、一人っ子の夫はその家族の子供たちと兄弟のようにして育ちました。
そういうわけで、その一家(M家とします)とは大人になった今でも家族同然の付き合い
をしてるので、感謝祭やクリスマス、子供の祝い事といったM家の家族行事には、私たち
夫婦(と夫の親)もしょっちゅう呼ばれます。

mnz3_auto_d_20190702230651b16.jpg

過去ログに何度か登場したこのM家とのディナー。この写真の時のログはこちら
載せています。さて問題は、この写真の手前に写ってる編み込みパン。
この6人兄弟一家の母親アンさんが、このパンを必ず家族の集まりに作って持って
きていました。6人のうち二女が牛乳のラクトースにアレルギーがあったので、アンさん
が牛乳を使わないパンのレシピを考案したそう。そういうわけで、アンさんのこのパン
(エッグブレッド)は、必ず一家の食卓に登場していたのです。

ところが、2016年の5月にアンさんは夫、6人の子供と孫5人を残して心臓発作で
急死してしまいました。意識を失いそのまま地面に倒れて亡くなったので遺言もなにも
ありませんでした。その年のクリスマスにアンさんはもういなかったので、私がパンを
作って持っていったんです。その時のログがこちらです。
ところで私、このエッグブレッドのレシピを持ってるんですよ。運よくというか、アンさん
が亡くなる2~3年前に、アンさんのキッチンで立ち話をしていた時に私が聞いたら
気前よくその場でレシピを書いて、私にくれたんです。それがこれ。
IMG_2013.jpg IMG_2015.jpg

写真の上で右クリックで拡大できます。ちょっと癖がある字だけど英語わかる人は
読めるかな。最後にレシピ日本語で書き写しますね。
とにかく、クリスマスにアンさんのこのエッグブレッドを作って持っていこうと思って
たのに、うちの夫が家族を悲しませるといけないと言うので、控えていました。
で、去年のクリスマスのことです。
M家でクリスマスのディナーをしたとき、確かアンさんのパンが話題に出たんですね。
それで次女が「ママのパンが恋しい」と言ったので、私が作ってもってくればよかった
と言ったら・・・・

姉妹たちが、ぎょっとした顔で一斉に私を見るんですよ(゚д゚)
「なんですって?
なぜあなたがそのレシピを持っているの?
Nana(注)は誰にもレシピを教えてくれなかったのに

と、娘たちが言うんですね~。
(注)Nana(発音は、ネィナって感じ)というのは(孫がいる)おばあちゃんのことです。

それで数年前アンさんとキッチンで立ち話した時にもらったと言うと、娘たちが
え~私たちには、教えてって言っても教えてくれなかったのにぃ~となって、皆が
笑い出しました。兄弟姉妹にとってはそんな貴重なレシピだったんですね~。
アメリカではよく、母から娘へ、娘からまたその娘へとレシピが受け継がれていく
習慣があります。レシピカード(こちら)が代々そのまま受け継がれる場合もあります。
きっとアンさんは、自分が「パン係」をリタイアする年齢になったら、娘たちにレシピ
を受け継がせるつもりだったんじゃないかなあ。。。それまでは自分がベーキングの
の主導権を握っていたかったんじゃないかと思いました。まさか自分が急死するとは、
夢にも思ってなかったでしょうから。私はある意味他人だから、すんなりレシピをもらえ
たんでしょうね(^_^;)。この話を、事あるごとに次女と三女が周りの人に話すんです。
母が自分たちには教えなかったのにMischaには教えてたって

その後、このパンに特に思い入れがある次女にアンさんの手書きのレシピをあげ
ました。私はコピーを持っています。ここに書き記しておきますね。
材料 (大きさは写真を参考にして下さい。6~7人分の編み込みパン2つ)
.............................................................................................................
(A)
ぬるめの水     2カップ(約500ml)
イースト   2パック(1パックは7g)
サラダ油    4tbsp
砂糖       4tbsp
卵      2個
(B)
小麦粉(特に指定はないけどall purpose中力粉でOK)
6~7カップ
*全粒粉を混ぜたい場合は、うち1/2カップ使用
.............................................................................................................
(注)このレシピに塩はありません。
作り方
(A)を混ぜる。スタンドミキサーで作る場合、(A)と、小麦粉の6カップを入れて
混ぜながら硬さは好みであとの1カップを加えていきます。
アメリカのパンのレシピは雑誌や本でもこういった量を示すことが実際に
あるんですが、パン作りの経験が少ないと容量を得にくいですよね。
何度も作ってると、混ぜていくうちに、自分の好みの硬さが分かってくるんですが
大体のとこで柔いパンが好きな方は6カップ(これがアメリカの標準的なレシピ)、
やや硬め(どっしり)が好きな場合は、6と1/2~7カップに増やしてください。
ホームベーカリーも同様です。
半分の量で1本だけ作る場合
各分量を半分に割って、私の場合は小麦粉を3カップ使います。
形成
1次発酵が済んだら生地をまず2等分します。それをさらに6等分して、2つの編み込み
を作ります。このログの下の方の説明を参考に形成して下さい。2つの編み込みを
上下に重ねてさらに30分ほど2次発酵させ、水溶き卵を表面に塗って華氏350度
(摂氏180度)のオーブンで30分焼きます。
私がもらってなかったら、娘たちにとってはあやうく幻となるとこだったパンのレシピ。
天国でアンさんは、娘たちが自分のパンを焼くようになり、喜んでいることでしょう。

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Comments 2

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2019-07-08 (Mon) 06:08 | EDIT | REPLY |   

Mischa(ミーシャ)

Re: レシピは秘密

鍵コメ@7/8様
コメントどうもありがとうございます。
そういえば「フレンズ」の中でもクッキーのレシピでそういったシーンが
あったような。。。そのことかな?
あらら、どうしちゃったんですかね。
私もこうして10年近く料理ブログしてるけど、常に興味関心情熱を
保つのは難しいです。
去年まではソーイングに夢中だったけど、逆に今はそれが冷めてきて(笑)
でも本当に好きなことだと、波があってもまた戻ってくるんじゃないかと
思います。





2019-07-09 (Tue) 18:16 | EDIT | REPLY |   

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